読み書きがニガテな子どもたち〜発達障害と書字障害の基礎知識〜
- キッズランドまめの木
- 2024年2月19日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年7月19日
(目安:4分)
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最後に手で字を書いたのはいつですか?
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デジタル化がすすみ、手で字を書く機会は年々減少しています。以前にくらべれば字の丁寧さを意識する機会も減ってきています。
大人だけではありません。学校でもタイピングやフリック入力の機会が増え、こどもたちもエンピツを持つ機会は減っているようです。
しかし…
減っているとはいえ、漢字ドリルなど子どもたちが手で書く機会はまだまだ多い。そして、発達障害のある人の中にはそれで苦労するケースもあるのです。
今日は、書字障害について紹介します。

\復習:発達障害とは…/
発達障害とは、脳の特性による学習の困難や発達の偏りのことです。近年、医学の世界では「神経発達症」と呼ばれるようになりました。
集中しにくかったり、他者の心情を感じ取ることが苦手だったり、突発的な変化への対応が苦手だったりします。(極めてざっくりした紹介です。)
発達障害による生活上の困難にはさまざまなケースがあります。個人差も大きく診断名だけでは判断できませんが…見落とされがちな特性のひとつに書字障害があります。
簡単に言うと「書くのが苦手」ということ。言葉自体は理解できるけど、自分で字を書くことが極めて難しいという特性です。
(発達障害の人がみんな書字障害ということではありません。)

\書字障害の影響/
書字に障害のある人は、文字の形成に困難を伴います。
正しい字を思い出し、その形をイメージしながら正しく書く…。この一連の流れをスムーズにこなすのがむずかしく、知っている漢字なのに書けなかったりする。
日常会話に支障がないため、単に「勉強不足」「練習不足」と決めつけられ、苦しむケースが少なくありません。
こうした周囲の無理解などの影響もあり、書くこと自体もしくは国語などの教科自体への苦手意識となってしまうこともあります。
書字障害をもつ子どもたちには、異なる方法で文字を表現する技術を学ぶことが大切なのです。

\タイピングの役割/
タイピングは、読み書き能力の向上において極めて重要な役割を果たします。
繰り返しのタイピング練習により正確な文字入力のスキルが養われ、結果として文字表現能力が向上します。
書字障害のある子どもたちも、タイピングを習得することで自分のことばを表現できるようになります。習得には多少時間がかかりますが、漢字ドリルの手書きをくり返すよりははるかに負担が少なく、子どもたちも練習しやすいでしょう。
\ローマ字利用の効果/
発達障害や書字障害を持つ子供たちにとって、ローマ字の利用は、読み書きの障壁を克服する上で大きな助けとなります。
ローマ字はひらがなや漢字にくらべて認識しやすく、誤読などのリスクが少ないからです。
また、ローマ字を用いた学習は、音にもとづいた文字の理解を深めるのに役立ちます。これにより、字の形と音の関係性を把握できるようになるのです。

\小学生への支援策/
小学生に対する読み書きの支援は、発達障害を持つ子どもたちにとって非常に重要です。個々のニーズに合わせたサポートは、学習プロセスを大きく改善することができます。
書くことに困難があると、答えがわかっているのにうまく書けずに不正解になったり、テストの時間が足りずにうまく点数を取れなくなる可能性があります。
そうしたケースでは、紙ではなくパソコンで回答するだけで高得点になることもあるのです。
\まとめ:共に歩む/
子どもたちが直面する読み書きの課題は、単に文字を紙に書き留めること以上のものです。コミュニケーションの大切な手段であり、自己表現力や自己肯定感にかかわります。
大切なのは、子どもの個性とニーズに合わせた支援を行うことです。家庭、学校、社会が連携し、一人ひとりの子どもが自分のペースで学べる環境を整えることで、無用なストレスを減らし、個性を発揮させるチャンスを広げられます。
私たちがあたり前に行っていることも、子どもたちにとっては大きな挑戦です。その過程にきちんと寄り添いながら、子どもたちがその子らしく生きていけるよう支援していきたいですね。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました😊
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