叱ってもきかないのはなぜ…? 〜子どもの心に響く"もったいない"メッセージ〜
- キッズランドまめの木
- 4月24日
- 読了時間: 6分
更新日:5月1日

(目安:6分)
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何度言ったらわかるの!
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8歳の息子は、学校から帰ってくると、いつものように玄関に靴を脱ぎちらかしたまま自分の部屋へ。リビングにはランドセルと教科書が広げられ、床には上着が投げ捨てられていました。
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仕事から疲れて帰った私は、その光景を見て一気にイライラが噴出…
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片付けなさいって
何度言えばわかるの!
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思わず大きな声で叱ってしまいました。息子は顔をしかめ、不満げな表情で渋々と片付け始めます。でも翌日も、その翌日も...同じことの繰り返し。
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叱ってもまったく効果がない...
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そんな経験、ありませんか?
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今回は「叱ってもきかない」と感じるとき、どうすれば子どもの心に響く叱り方ができるのか、具体的な方法をお伝えします。
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1. 「効果のない叱り方」とその理由

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▼叱りが効かない3つの理由
1:叱るが「否定」になっている
「どうしてそんなことも分からないの!?」という言い方は、無意識のうちにこどもの人格や能力を否定してしまいます。否定されると子どもは自分を守るために心を閉ざしてしまい、言葉が届きません。
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2:代わりに何をすればいいのかが伝わっていない
「片付けなさい」という指示は、子どもにとって具体的なイメージがわきにくい。「片付ける」とはどういう状態なのか、どのように片付ければいいのか…が伝わっていないことも多いのです。
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3:感情的になりすぎている
疲れていたり、イライラしていたりすると、私たち大人の感情が前面に出てしまいます。すると「怒られている」という感情的な反応だけが子どもに伝わり、肝心なメッセージは届きません。
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▼叱られた時の子どもの脳の状態
子どもが強く叱られると、脳は「戦うか逃げるか凍りつくか」の状態になります。考える機能が一時的に低下し、思考力や判断力が落ちてしまうのです。
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つまり…
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激しく叱れば叱るほど、子どもは「考える余白」を失い、言われた内容を理解して行動を変えることができなくなってしまいます。
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2. 「もったいない」が大事!!

▼「ダメだ」と「もったいない」の決定的な違い
「それはダメでしょ!」と言われると、子どもは自分自身がダメなのだと感じてしまいがちです。一方「もったいないなぁ」というメッセージには、「本当はもっとできるのに」という可能性への信頼が含まれています。
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「もったいない」によって、その子の可能性を信じていることが伝わるのです。「あなたはもっとできる」という肯定的な期待が、子どもの前向きな変化を促します。
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▼効果的な「もったいない」伝え方の具体例
何回言ったらわかるの!
→ 前は説明をきちんと聞けていたのにね。
できることをやらないのはもったいないよ。
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3. 「ハンバーガー型対話」の実践方法

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重要なメッセージ(特に叱り)は、会話の真ん中に置き、前後には普通の会話を挟む「ハンバーガー構造」で伝えるのが効果的です。これにより、子どもは心理的安全を感じながらメッセージを受け取ることができます。
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▼ハンバーガー型対話の3ステップ
1. パン:状況を確認する
「どうした?」「何があったの?」と、子どもの話を聞く。
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2. 具材:「もったいない」メッセージを伝える
「それはもったいないな」「本当はもっとできるのにね」と伝える。
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3. パン:今後に向けた前向きな会話
「次はどうする?」「こうしたらいいんじゃない?」と、建設的な提案をします。
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▼実践例
<NG例>
(子どもが弟のおもちゃを取って喧嘩になった場面)
親:「なんで弟のおもちゃを取るの!いつもいつも喧嘩ばかり!もうゲームは1週間禁止!」
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<改善例>
親:「何があったの?」
子:「弟が貸してくれなかったんだよ」
親:「そうだったんだね。でも、力ずくで取るのはもったいないなぁ。言葉で上手に伝えたら普通に貸してくれたかもしれないのに…」
子:「...」
親:「どうしたら弟も気持ちよく貸してくれると思う?次はどうする?」
子:「...『貸して』って言ってみる」
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この会話の流れでは、子どもは自分の行動を振り返る余白を持つことができ、次にどうすればいいのかを自分で考えるきっかけになります。
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4. 効果的な叱りの後のフォロー方法

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親子関係は「安全基地」であることが大切です。叱ったあとも関係が壊れていないことを伝えるために、フォローが重要。子どもは「失敗しても受け入れられる」という安心感を得られます。
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▼子どもが「考える」ための支援方法
①「どうしたらよかったと思う?」と質問する
答えを教えるのではなく、子どもに考えるきっかけを与えます。
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②小さな成功体験をつくる
「さっきはおもちゃを貸してと言えたね。すごく上手だったよ」と、小さな成功を認めることで自信につなげます。
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③一緒に解決策を考える
「どうすればケンカしないで遊べるかな?」と、親子で一緒に考えることで問題解決力が育ちます。
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5. まとめと実践のポイント

▼今日から試せる3つのポイント
1. 「もったいない」メッセージ
「ダメ」ではなく、「もったいない」という言葉を使ってみましょう。
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2. ハンバーガー型の会話
叱る前後に普通の会話を挟むことを心がけましょう。
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3. 叱った後はフォローを
その日のうちに必ず関係修復のための関わりを持ちましょう。
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いかがでしたか?
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「叱る」というと、どうしてもネガティブなイメージがありますが、子どもの可能性を信じる「もったいない」というメッセージに変えてみると、意外と心に響くことがあります。
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ぜひ、「もったいないメッセージ」と「ハンバーガー型対話」を試してみてください。すぐに変化が見られなくても、少しずつ子どもの心に届いていくはずです。
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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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