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専門機関との連携で加速する!ASD児コミュニケーション支援の完全ガイド

  • 執筆者の写真: キッズランドまめの木
    キッズランドまめの木
  • 9月22日
  • 読了時間: 8分
ASD児コミュニケーション支援 家庭と専門機関の連携による言語発達アプローチ

【ASD児コミュニケーション支援シリーズ】 第1回:理解編 第2回:実践編 第3回:専門支援編 ← 今ここ(最終回)

こんにちは!キッズランドまめの木です!

ASD児コミュニケーション支援シリーズも、いよいよ最終回。第1回では、ASD児の豊かな表現力を理解する大切さを第2回では、家庭で今日から実践できる具体的なテクニックをお伝えしてきました。

最終回の今回は、専門的な支援方法と、専門機関との効果的な連携について詳しくご紹介します。

家庭での支援に加えて専門的なアプローチを組み合わせることで、お子さんのコミュニケーション能力はさらに大きく伸びていきます😊

これまでのおさらい

ASD児コミュニケーション支援 非言語コミュニケーションの豊かさと背景理解

📝 第1回で学んだこと:

・言葉が出ない ≠ コミュニケーションができない

・ASD児の豊かな非言語コミュニケーション

・個人差を理解し、観察することの重要性

📝 第2回で学んだこと:

・非言語から言語への段階的アプローチ

・効果的なほめ方と成功体験のつくり方

・日常生活での言語化テクニック

これらの基礎をしっかりと実践できている方は、専門的支援との組み合わせでさらなる飛躍が期待できます!

専門的支援方法の詳細解説

ASD児の非言語コミュニケーション アイコンタクトによる意思疎通の専門支援

\ソーシャルスキルトレーニング(SST)/

💡SSTとは?

対人関係や社交技能を学ぶための支援プログラム。具体的な状況をシミュレーションし、適切な対応方法を段階的に学習します。

📍SSTで学べること:

・順番待ちや物の共有の方法

・困った時の適切な助けの求め方

・他の子とあそぶ時の会話の始め方

・言葉以外のコミュニケーション手段を用いた感情表現

📍家庭でできるプチSST:

・「レストランごっこ」 

 → 注文する役とウェイターの役を交代で演じる

・「お店屋さんごっこ」

  → 「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」の練習

・順番のあるゲーム

  → トランプやボードゲームで自然に順番を学ぶ

気づきとクエスチョン コルクボード メモ

\認知行動療法の基本的考え方/

💡認知行動療法とは?

広く様々な場面で活用されている心理療法の一つです。具体的な状況を題材に、適切な対応パターンを学習します。

📍ASD児への応用例:

・感情の言語化

  → 「今、どんな気持ち?」

  →「嬉しい」「困った」「悲しい」


・行動の振り返り

  → 「どうしてそうしたの?」

  →理由を一緒に考える


・対処法の練習 

  → 「今度同じことがあったらどうする?」

  →具体的な行動を決める

📍家庭での活用例:

・感情カードを使って気持ちを表現する練習

・困った場面の対処法を事前に話し合う

・良い行動ができた時の振り返りと次回への目標設定

ASD児ジェスチャーコミュニケーション支援 ごっこあそびの意味と価値

\絵カードコミュニケーション:PECS/

前回少し触れたPECSをご紹介します。

PECSでは、絵カードを用いたコミュニケーションをスタート地点に、言葉だけでなく、「質問に答える」などの対人コミュニケーションの感覚を養っていきます。

以下の6段階は、こどものコミュニケーション能力の成長段階と関連づいています。ぜひ参考にしてみてください。

💡PECSの6段階:

1:物との交換

  ▷ 欲しい物の絵カードを渡して、実物と交換

2:距離と持続性

  ▷ 少し離れた場所からでもカードを使える練習

3:絵の弁別

  ▷ 複数のカードから適切なものを選ぶ

4:短文の導入

  ▷「私は○○が欲しいです」

5:質問に答える練習

  ▷「何が欲しいの?」の質問に答える

6:内面の言語化

  ▷ 要求以外の感想や気持ちも表現

専門機関との効果的な連携方法

ASD児コミュニケーション支援 専門機関との連携

\連携する前の準備/

💡家庭での観察記録をつけましょう:

・どんな時にどんな行動をするか

・どんなコミュニケーション方法を使うか

・成功したアプローチと失敗したアプローチ

・お子さんの興味・関心のあること

📍具体的な困りごとを整理:

・「会話ができない」ではなく「会話を始めるのが苦手」など

・いつ、どこで、どんな状況で困るのか

・どんな支援があると良いと思うか

\専門機関との情報共有のコツ/

📍効果的な伝え方:

・具体的なエピソードを用意 

・家庭での成功例も共有

・お子さんの良い面も伝える 

・写真や動画も活用 

📍質問すべきこと:

・家庭での注意点や避けるべきこと

・家庭でできる追加の支援方法

・専門機関での取り組み内容

・成果が出るまでの目安時間

継続的な支援のポイント

ASD児ジェスチャーコミュニケーション支援 手話や身振りによる専門的療育アプローチ

\長期的な視点を持つ/

💡コミュニケーション能力の発達は時間がかかります:

・小さな成長を見逃さない

・停滞期があっても諦めない

・短期間での劇的な変化を期待しすぎない

ㅤ ㅤ

\お子さんの主体性を尊重/

💡支援者都合の支援にならないよう注意:

・無理強いは逆効果

・お子さんの興味関心を最優先

・お子さんなりのペースを大切に

ㅤ ㅤ

\家族のケアも大切/

💡支援者である保護者の心のケア:

・完璧を求めすぎない

・他の子と比較しない

・同じ悩みを持つ保護者との交流

シリーズ総まとめ:希望ある未来に向けて

ASD児全身表現コミュニケーション 専門機関連携による包括的発達支援アプローチ

3回にわたってお伝えしてきたASD児コミュニケーション支援、いかがでしたでしょうか?

💡大切なことは「段階的なアプローチ」

第1段階:理解

・お子さんなりのコミュニケーション方法を見つける

・非言語コミュニケーションの豊かさを認める

・個人差を理解し、比較しない

第2段階:実践

・家庭での自然な言語化から始める

・視覚的サポートを活用する

・成功体験を積み重ねる

第3段階:専門支援との連携

・より高度な技法を組み合わせる

・一貫した支援で効果を最大化

・長期的な視点で継続する

💡忘れてはいけない大切なこと

言葉が出ない ≠ コミュニケーションができない


この大前提を忘れずに、お子さんの可能性を信じて支援を続けてください。お子さんのペースで、お子さんの興味に沿って、お子さんなりの方法で。きっと、素晴らしいコミュニケーションが育まれていくはずです。

今後のステップとして…

ASD児全身表現コミュニケーション トランポリンであそぶこども 感覚を育む

📍実践の振り返り

このシリーズを読み終えたら…

第1回を読み返して、お子さんの観察を再度してみる

第2回の実践方法を1つずつ試してみる

・必要に応じて第3回の専門支援を検討する

📍継続的な学習

💡コミュニケーション支援は一朝一夕にはいきません:

・定期的にこのシリーズを読み返す

・新しい発見や成長を記録する

・分からないことは専門機関に相談する

📍メッセージ

必ずしも一度に達成する必要はありません。


一歩一歩、お子さんのペースで進んでいくことが大切です。それぞれのお子さんが持つ能力を信じ、成長を応援しながら、少しでも穏やかに過ごしていきたいものですね😊

適切なコミュニケーション技法を学び、実践することで、お子さんの成長をサポートし、生活の質を向上させることができます。

お子さんの未来は明るいものです。

家庭でできる支援を模索しながら、専門機関とも連携し、お子さんの可能性を最大限に引き出していきましょう。

参考リンク・相談窓口

📍専門的な情報:

ㅤㅤ

キッズランドまめの木でも、ASD児のコミュニケーション支援を専門的に行っています。ご相談やご質問がございましたら、お気軽にお声かけください。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

【ASD児コミュニケーション支援シリーズ 完結】

第1回:理解編

第2回:実践編

第3回:専門支援編

 - 専門機関との連携で加速する!ASD児コミュニケーション支援の完全ガイド(この記事)

📢シリーズを最初から読む

Tiktokもやってるよ😉/


<about まめの木>

キッズランドまめの木は、茨城県県南地域に9つの施設を運営しています。石岡市・小美玉市・行方市・土浦市に施設があり、近隣市町村からもご利用いただいております。児童発達支援・放課後等デイサービスに加え、一部施設では生活介護も行っております。

詳しくはこちらを御覧ください😊



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