【発達支援】できるようになってほしいことを無理にやらせるのって…誰のため?
- キッズランドまめの木
- 2022年12月26日
- 読了時間: 6分
更新日:11月26日

(目安:4分)
お友だちと一緒に遊んでほしい… クリスマス会に参加してほしい… お遊戯会でちゃんと演技してほしい…
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発達に偏りのある子を育てるお父さん・お母さんなら、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。せっかくお友だちといるのなら一緒に遊んでほしいし、季節の行事や発表会で思い出を作ってほしい。
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その気持ち…本当によく分かります。
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私たち支援者も同じように思っています。幼少期の体験はとても大切。明確な記憶として残らなくても、そこで体験したこと、感じたことは、きっと将来、生きる力になるはずです。だからこそ、保育園や幼稚園の先生もいろんな行事を用意して、子どもたちにいろんな体験をさせてくれる。
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でも…
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現実には、それができない状態の子もいます。
そんな時、私たちは何を大切にすべきなのでしょうか?
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🌟 発達支援の現場で聞く保護者の願い

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一緒に遊んでほしい 行事に参加してほしい…
これは、発達支援や療育の現場で多くの保護者から聞く言葉です。そして、この願いは決して間違っていません。むしろとても自然で、愛情深い想いだと思います。
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保護者は「参加させてあげたい」「楽しい経験をさせてあげたい」と願っています。
子どもの成長を願う親心…本当に素敵なことですよね。
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でも…
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😔 ADHD・ASD・知的障害…現実にはできない子もいる

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現実には様々な理由で「一緒に遊ぶ」「黙って待つ」「一緒に歌う」ができない子がいます。
たとえば…
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・ADHDによる多動性 じっと座っていること自体が苦痛で、どうしても動いてしまう
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・聴覚過敏による不快感
大勢の声や音楽が耐えられないほど苦しい
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・知的障害による理解への困難
何をすればいいのか、状況が理解できない
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・ASDによる見通しの立たなさ
予測できない展開に強い不安を感じてしまう
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こうした特性を持つ子どもにとって、「一緒に参加すること」は…「しんどいことをやらされる」にほかならないのです。
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🤔 子どもの立場で考える「無理強い」の影響

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ちょっと想像してみてください。
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もしあなたが「紅白のステージ」に立つことになったら…?
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たとえば私たちが、ダンスも歌も自信のない未経験者だとして…
突然「紅白歌合戦のステージに出ろ」と言われたらどうでしょうか?
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紅白のステージで踊るなんて、なかなかできない経験だよ! せっかくのチャンスなんだから!
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と説得されて、前向きに参加できるでしょうか?
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その状態でいきなりリハーサルに参加させられたら…
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・緊張で頭が真っ白になる
・周りについていけず恥ずかしい思いをする
・「もう二度とやりたくない」と思ってしまう…
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そんな気持ちになりませんか?
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本当に紅白のステージに立たなければならないのだとしたら…せめていきなりリハーサルに参加させるのではなく、丁寧に振りつけを教わる時間がほしいと思いませんか?
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「できるなら今年ではなく来年の紅白に…」と思いませんか?
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子どもも同じです。準備ができていない状態で無理やり参加させても、楽しい思い出ではなく、つらい経験になってしまうのです。
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✨ 本当に必要なのは「個別支援」と「練習の機会」

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ステージに立たせるなら、それができるように「練習の機会」と「そのための時間」を確保してあげるのが「やらせる側」の責任です。子どもに対しても同じ。
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一緒に遊べない、行事に参加できない子に対して…それをできる子になってほしいと思うなら、やるべきことは…
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❌ 無理やり一緒に遊ばせる
❌ 強制的にステージに立たせる
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ではなく…
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✅ その子の特性にあわせてトレーニングする
✅ 「一緒に遊べる」「ステージに立てる」ようになるまで個別で対応してあげる
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これが、療育や発達支援の基本的な考え方です。
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たとえば、まめの木では▼
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・小集団での練習から始める
少人数で安心できる環境で、まずは慣れていく
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・スモールステップで段階的に
「できた!」を積み重ねながら、少しずつ挑戦の幅を広げる
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・本人のペースを尊重する
「今年は難しくても、来年できればいいよね」という長い目で見る
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などの対応をしています。こうした個別の対応を通じて、子ども自身が「やってみたい」と思えるタイミングを待つことが大切なんです。
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💡 まとめ|発達に合わせて「できる」条件を整える

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一緒に参加してほしいからと、できない子に無理やり参加させるのは…ただの大人のエゴです。本当に子どものためを思うなら…「参加させること」ではなく 「参加できるように準備すること」を大切にしたいですよね。
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療育や発達支援の現場で私たちが大事にしているのは、この「できる」の条件を整えていく という感覚です。焦らず、子どものペースで。その子が安心して、楽しく、「やってみたい!」と思えるように。
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そんな関わり方を、一緒に考えていきませんか?
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